新しく確かな霊を授けてください(元旦) [説教全文]
詩編51編12節
神よ、わたしの内に清い心を創造し/新しく確かな霊を授けてください。(新共同訳)
おはようございます。そして、明けましておめでとうございます。2024年という新しい年が始まりました。今年はどのような年にしたいと皆さん思っておられるでしょうか。子どもの頃は、新しい年が始まるとき何かいいことが起こるのではないかと期待していましたが、歳を取るごとにそのような新鮮な気持ちが失われていっていくように思います。しかし、年始と言うのは、一つの区切りとして心改め、明日に向かって歩んでいく決意を新たにする時としたいものです。
今日は、元旦礼拝として礼拝をささげていますが、聖書には元旦と訳されている言葉はありません。口語訳聖書に元日と訳されている言葉はあります。元旦と元日の違いは、元旦は、1月1日の午前中を指す言葉なのに対して、元日は1月1日を指す言葉のようです。聖書には、元旦と言う言葉は訳されていませんが、1月1日の午前中に礼拝を行うので、元旦礼拝と教会では呼ばれるようになったのでしょう。
哲学の仮説で、世界五分前仮説というものがあります。世界五分前仮説とは、「世界は実は5分前に始まったのかもしれない」という仮説です。バートランド・ラッセルという人が、唱えた哲学の仮説です。わたしたちが現在、今あるものはすべて五分前に私たち自身の過去の記憶も含めて創造されたものだという思考実験です。この世のものはすべて、今現在のものしか存在していません。SFの世界でもない限り、過去の自分に戻ることはできないし、未来の自分になることもできないのです。わたしたちには、今現在しかないことになります。今の一瞬、一瞬が私たちの生きている場なのです。この世界五分前仮説に基づいて、アダムとエヴァにもへそがあったとする神学的仮説があるようですが、今日はその話はやめておきます。
神は、今現在、一瞬一瞬を導いておられる方だと思います。その一瞬一瞬を大切に生きる一年としたいものです。
今日の聖書の個所の祈りの聖句をもう一度お読みいたします。「神よ、わたしの内に清い心を創造し/新しく確かな霊を授けてください。」
(柴田良和)
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